「会社名やサービス名で検索されたい」と考えても、社名を何度も書くだけでは指名検索は増えにくいものです。まず顧客の悩みに役立つ情報を届け、その情報と会社名を一緒に覚えてもらう必要があります。
指名検索を増やすには、顧客の悩みに答える記事や事例を発信し、Webサイト・SNS・営業資料で同じ会社名と強みを繰り返し伝え、検索後に実績や問い合わせ先を確認できるページを整えます。本記事では、中小企業が実行しやすい方法を4つの手順に分けて解説します。
- 指名検索を増やす4つの方法
- 発信する記事や事例の決め方
- 会社名と強みを覚えてもらう方法
- 指名検索後に用意するページ
- 指名検索の増加を確認する方法
指名検索は検索順位を操作する方法ではありません。検索される前に会社を知ってもらい、必要になったときに名前を思い出してもらうための取り組みです。
指名検索を増やす4つの方法

1.顧客の悩みに答える
顧客からよく聞かれる質問、比較時に迷いやすい条件、依頼前の不安を記事や事例にします。会社から伝えたい新着情報ではなく、顧客が実際に知りたい内容から始めることが重要です。
2.会社名と強みを一緒に伝える
記事を読んでも会社名が記憶に残らなければ、後から指名検索されません。「地域の店舗集客を支援する〇〇」「工場設備の修理に対応する〇〇」のように、会社名と提供価値を一文で伝えます。
3.複数の場所で繰り返し伝える

同じ実績を、Webサイトでは詳しい事例、SNSでは対応中の工夫、営業資料では判断材料として見せます。媒体ごとに別の強みを伝えるのではなく、同じ会社名と価値を繰り返して思い出してもらいます。
4.検索後の公式ページを整える
会社名で検索された後に、事業内容、実績、所在地、問い合わせ先を確認できる公式ページを用意します。SNSや営業資料とWebサイトで社名表記が異なる場合は統一し、検索した人が同じ会社だとすぐ判断できる状態にします。
最初から多くの媒体を運用する必要はありません。まず顧客の質問に答える記事や事例を一つ作り、Webサイト、営業資料、普段使っているSNSで同じ会社名と強みを伝えるところから始めます。
| 接点 | 伝える内容 |
|---|---|
| Webサイト | 事業内容、詳しい事例、対応地域、問い合わせ先 |
| SNS | 事例の一部分、仕事の工夫、記事の要点 |
| 営業資料 | 相手の課題に近い実績と選ばれる理由 |
| 口コミ・紹介 | 会社名、サービス名、どんな相談に対応できるか |
接点ごとに内容の詳しさは変えても、会社名と強みは変えません。たとえば、Webサイトでは事例の背景から結果まで説明し、SNSでは作業中の工夫を紹介します。どちらにも同じ会社名とサービス名を記載することで、後から検索するときの手がかりを残せます。
発信内容に迷ったら、営業や問い合わせで実際に聞かれた質問を確認します。「料金はどのように決まるか」「どこまで対応できるか」「自社と似た事例はあるか」といった質問へ答える情報は、必要性が具体的で、会社の強みとも結び付けやすいテーマです。
指名検索とは会社名で探すこと
指名検索とは、会社名、店舗名、サービス名、経営者名など、特定の名前を含む検索です。検索者はその名前を既に知っているため、指名検索数の変化は、検索前の認知や関心がどう動いたかを見る手がかりになります。
| 検索の種類 | 検索する人の状態 |
|---|---|
| 一般検索 | 課題はあるが、依頼先や製品名は決まっていない |
| 指名検索 | 名前を知っており、詳細、評判、連絡先などを確認したい |
一般検索と指名検索は対立するものではありません。一般検索で課題への回答に出会い、会社名を覚え、後で指名検索する流れもあります。地域で探す顧客との接点は地域名と集客のローカルSEOで確認できます。
JINSの事例から見る指名検索
支援会社のホットリンク社は、株式会社ジンズの支援事例として、SNS上で利用者によるクチコミ投稿を増やす施策を行い、1年でUGC数が約380%増加し、指名検索数が約165%増加したと公表しています。UGCとは、企業ではなく利用者が投稿する写真や感想などのことです。
JINSの支援事例では、1年でUGC数が約380%増加し、指名検索数が約165%増加した。
これは支援会社自身が公表した個別事例であり、同じ施策で同じ結果が出る保証はありません。この事例から参考にできるのは、企業から一方的に社名を発信するだけでなく、利用者が商品について話す機会を増やし、その変化と指名検索数を一緒に確認している点です。
指名検索の増加を確認する方法
指名検索は単月の絶対数だけで判断せず、同じ検索語の定義と期間で継続して確認します。社名の表記ゆれ、サービス名、経営者名など、自社で指名として扱う検索語を先に決めます。
- 自社名と表記ゆれの検索数
- 自社サービス名の検索数
- 指名検索後に読まれたページ
- 問い合わせフォームで回答された認知経路
- 発信テーマ、掲載日、他媒体での言及
数値が増えたときは、その直前に公開した記事だけを原因と決めません。紹介、営業活動、口コミ、イベント、SNS、記事などの接点が重なった結果である可能性があります。発信日と認知経路を同じ記録に残し、傾向を見ます。
指名検索が増えにくい発信
指名検索を増やすことだけを目的にすると、会社名の露出回数や短期的な話題性に偏ります。しかし、検索後に顧客が「自分の課題に合う」と判断できなければ、指名検索が相談につながるとは限りません。
- 会社の日常報告だけで顧客の課題に答えない
- 接点ごとに社名やサービス名の表記を変える
- 発信本数だけを目標にし、覚えてもらう内容を固定しない
- 個別事例の数値を自社でも再現できると断定する
- 指名検索数だけで発信の効果を決める
指名検索は、認知の強さを見る指標の一つです。問い合わせ内容、商談の質、選ばれた理由と一緒に確認し、名前が知られるだけでなく、何の会社として覚えられているかを改善します。
指名検索を増やしたい人の質問
Q.指名検索とSEOは同じですか
A.同じではありません。SEOで課題に対する記事を見つけてもらうことは、会社名を覚えてもらう接点の一つになります。一方、指名検索は紹介、口コミ、SNS、営業活動など検索外の接点でも生まれます。
Q.社名が一般名詞と同じ場合はどうしますか
A.社名単独だけでなく、地域名、代表者名、主力サービス名と組み合わせた検索語も測定対象にします。公式サイトや会社情報で正式名称と所在地を統一して表示し、検索者が同名の別組織と判別できる情報を用意します。
Q.発信すれば必ず指名検索が増えますか
A.増加を保証できません。発信の対象、内容、届ける場所、継続期間、市場環境によって結果は異なります。自社では同じ検索語を継続して確認し、問い合わせ時に「何を見て会社を知ったか」も聞いて判断してください。
まとめ:4つの方法で指名検索を増やそう
指名検索は、会社名を露出させる施策だけではなく、顧客の課題への回答と自社の名前が結び付き、別の場面で思い出された結果として生まれます。同じ価値を異なる接点で繰り返し、検索後の受け皿まで整えましょう。
- 顧客の悩みに答える記事や事例を作る
- 会社名と強みを一文で伝える
- 複数の接点で同じ内容を繰り返す
- 検索後に実績と連絡先を確認できるようにする
- 指名検索数と認知経路を継続して確認する
まずはサイト、SNSプロフィール、会社案内に書かれた「自社は何の会社か」という一文を並べ、同じ価値が伝わるかから確認してみてください。



